日光東照宮、国宝「陽明門」は平成の大修理を終えて、約4年ぶりに再び私たちの前に姿をあらわにしました。
日差しや風雪にさらされて傷んだ部分を約40年ぶりに大修復。古代中国の故事や聖人をかたどった彫刻508体の極彩色や漆塗り、金箔を施した飾り金具、純白の柱などが美しくよみがえった。
陽明門の修復は21回目。前回の修復完了は1973年でした。今回は東照宮の社殿修理の一環で、総工費は約12億円。修復には地元の職人らが携わり、使った金箔は約24万枚に上ったとのこと。
陽明門は東照宮を代表する建物です。国内でも、固有の名称を持つ門はあまりありません。宮中十二門の東の正門を陽明門と言い、
この名を戴いたとも伝えられています。
陽明門の最大の特徴は、一切の空間を埋め尽くすかのように施された、おびただしい数の彫刻にあります。
ところが、この数が正確には知られていないのです。
数年前までは、その数325と言われていましたが、誰が調べたのか、いつの間にか最近では約400と称しています。
正解は幾つなのか?
改めて陽明門の彫刻を数えて見た結果、独立した彫刻が508体。
主なところでは、唐獅子【からじし】66・龍【りゅう】45・鳳凰【ほうおう】40、人物の彫刻が42、植物では菊61・牡丹54。 建物の軸部である柱や梁などには、牡丹唐草・波・七宝つなぎなど、地紋と呼ばれる文様の彫刻が施されており、この数が132間。
これらを一つ一つ見ていては、本当に日が暮れてしまいますが、是非お近くでその美しい姿をご覧ください。